2011年11月18日(金)( count:153)
・盛岡 :晴れ 最高気温:10.8℃ 最低気温:-2.4℃
研修最終日は、事例研修です。
いつも、あっという間の3日間です。
1.(株)岩手県南青果市場
第一番目に、セリ場は誰でも自由に持ち込めるということは今まで知りませんでした。
これは面白い。
ここの市場は、1日の入出荷量が57tということで、かなりの規模だと思いました。
保冷庫などの設備も充実しています。
ただし、見学に行った8:30頃という時間帯にしては、作物が結構残っていたように思いました。
引き取られていないだけなら良いのですが、取引が成立していないとしたら、ちょっと残念かも知れません。
出荷表です。
登録番号490の買参人が購入したという印です。

セリ場です。




荷物の様子。
買参人名簿、青果物市況のボードも有ります。






保冷庫。
段ボールも、ここから購入します。









2.岩手江刺農業協同組合
「江刺りんご」はブランドとしても確立しており、興味のある施設でした。
選果のシステムは大規模なもので、箱詰めも自動化されております。
設備費はかなり投入されているでしょう。
MAXで1日に4種類のりんごを選果出来て、量では約4,000kgを処理できるそうです。
3月の震災で、事務所の倒壊、施設の破損等で、約3千万円の修理費がかかったようです。
選果量は、ピーク時で34万ケースでしたが、現在は約22万ケースです。
経営的には、厳しいものを感じます。
大きな設備を持っているほど、障害時のダメージは大きく、売上が落ちたときの影響も大きくなるという一面はあると思います。










ここから選果のラインです。




制御盤。

目視で選果していきます。



箱詰めは自動化です。
凄いマシン!
開発にはいくらかかっているのだろう?




リンゴの型枠の入れ物(緑色)を敷き、リンゴを5個→4個と並べていき、1段終了したら発砲シートを敷いて、また繰り返しという流れです。
(動画で撮るべきだった・・・)












リンゴを乗せていた丸いトレイは回収され、スタート地点へと戻っていきます。



箱詰めの完了したリンゴ。
黄色はギフト用。
茶色の箱はワケあり品です。



施設概要図。


なかなか印象的なポスター!
ロマン・シリーズは江刺の有名なリンゴ農家・高野さんのオリジナル・ブランドです。

・知的財産権を活用し江刺りんごでオンリーワン産地をめざす
・「藤原ロマン」初の出荷へ 奥州・高野さん開発
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20111105_11
3.JA江刺大地活力センター
こちらの施設は、たい肥センターということになります。
建設費が5億2千万円(半分は国の補助)という立派な施設です。
完熟たい肥は、1㎥で3,255円。
1袋40㍑の「みのり」は525円です。
施設は10年目ですが、アルコールによる腐食で施設の改修が必要のようです。
費用対効果という点では、投資が大きい割に設備のメンテ費用が大きくなりそうで、経営的に厳しいと感じます。
実際に、たい肥施設で経営がうまくいっている所は少ないようです。
ここも、現状は、農家に対するサービス的な施設になっているようです。

ちょっと分かりづらいですが、積まれたパレットの右側が重量計測器です。
堆肥を積んできたトラックは、ここで重量を計測し、降ろした後に再度計測し、堆肥重量を算出しています。



おがくずを堆肥に混ぜて、投入口から施設内に取り込みます。



ちょうど軽トラで堆肥を購入しに来た方が居ました。
重さではなく1㎥が3,255円です。
デカいローダーのバケットが1㎥だそうで、バケット1つ1㎥単位で販売していいます。
(重さだと、水分量が多いと重くなっちゃいますから・・・)



ここは堆肥の撹拌施設です。
投入口から取り込まれた堆肥が、ここで撹拌され完熟化されていきます。






こちらは堆肥を袋詰めするマシンと製品となった「みのり」。



敷地内のクローバーが異常にデカイです!
堆肥の効果大です。(・。・;

・江刺ふるさと市場
お昼は、「江刺ふるさと市場」です。
セシウム濃度を示した張り紙が目にとまりました。
さきほど見学した大地活力センターの名前が有るけど、ここが検査したのかな?



4.JA江刺農業協同組合
カントリーは、2列×5 →10本のサイロを見ると規模の大きさがわかります。
6,000tを保管出来ます。
真空パックのお米は自分で購入したことはないのですが、高級感があって良いと思いました。
また、商品化のヒントにもなりそうです。
お米のパレット積みの自動ロボットはすばらしいです。
省力化のために、どの規模までの機械を導入するかということは、現状と売上目標、消費動向など、様々な要因を加味して計画する必要があると思いました。
精米センターを見学しました。

米の搬入口。

精米設備。
ニューコンパス精米機 → ロータリーシフター →マルチソーターと流れていきます。



計量、梱包設備です。



梱包されて流れてきたものを、ロボットがパレットに積んでいきます!(・o・)
(ロボットパレタイザー!)



左右にパレットが置いてあり、パレットが一杯になると、もう一方にスイッチします。(・o・)
一杯になったパレットは、人がフォークで運びます。



運んできたパレットをパッキングします。(・o・)
(パレットが回ってる~)


ラッピングマシーン (奥のやつです。)

個人では見学出来ない場所を見て回れるのも、この研修ならではです。
今後に活かせるヒントを貰えた感じがします。
皆様、ご苦労さまでした。ヽ(^。^)ノ